2009年1月27日火曜日

白川静

言葉

「言」
この漢字は「口」の上に「辛」

「辛」
これは把手のついている短い針
これで肌に入れ墨をしたという

「口」
口ではなく入れ物を示しているという
祝詞や呪文のような大事な言葉
つまりは言霊を
紙や木に書いていれておく箱

「言」という文字は
神に祈って何かを誓うときの
神聖な言葉を示したという
もしその言葉に偽りがあるときは
鋭い針で入れ墨の刑をうけた
そのため「辛」が上についているという

言霊を発するにはそれほどの
緊張感をもって言葉を選んでいたんだ
古代は

その時代なら入れ墨だらけだ

いや他者が刑を与えなくとも
皮下で目に見えぬ入れ墨が今も広がっているのかもしれない

ネットではその言葉だけで人もつぶす

言葉の魔力について正しく学ぶときかもしれない

注意深く
間違えないように

良い言葉ばかりを言わなくていい

悪い言葉を言わなければいい

白川静氏の本を読むように薦めてくれた

読書仲間の先輩

いつもありがとうございます