2009年1月7日水曜日

てっちり

新年会があった

てっちり

いつのまにかてっちりが庶民のものになった

30年前

てっちりは一冬に一度出会えばいいほうだった

20年前

暮れには黒門市場に天然ふぐを一尾買いに行っていた

昔は天然という言葉を使うこともなかった

ふぐの目利きには自信があった

大きすぎず小さすぎず

千代の富士のようなふぐを選ぶ

ぽってりしてるが締まってる

いい目をしてるね

だんだん店の人にも認められるようになった

てっちり屋でも以前は一尾買いだった

水槽に泳ぐふぐを選ぶ

目方を量り値段を交渉する

てっさと鍋用にさばいてもらって

家族で一尾分を食べる

白子が入っていたら白子も

今は一人前セット

どんなふぐかわからない

一人前の量を一定にするには

仕入れる方も大変だろう

無駄がないようで

たくさんのロスが出るだろう

形のちがう生き物なのだから

一尾丸ごと喜んでいただく

これが生き物の成仏への供養

そう思ってる

いつもありがとうございます