2009年6月1日月曜日

石道寺十一面観音菩薩


湖北のさみしい山の中
隠れ里
あまりにひっそり小さいお堂に驚いた
市川雷蔵が隠れていそうな古堂

立派な仏像があるとは思えない
門も閉ざされている
右の小屋には二人の老婆

観音さまに会いにきました

 はいはい

よっこいしょ っと部屋から出てこられた
腰の曲がった老婆がゆっくり進む
その後をゆっくり続く

セピア色のお堂の五段ほどの古びた階段を上がる
扉らしきものはない
不思議に思っていると
右に回りこみ古い木枠の戸をス-と開けられた

小さな小さなお堂の中に入る
小さな小さなお堂の中央に
大きな大きな十一面観音立像
立派に立っておられる

お堂の入口に老婆用のパイプ椅子が一つ
そこに座るとちょうど手の届く位置にラジカセのスウィッチ
案内のテ-プが流れた

この狭いところに
3体もの十一面観音像がある
立派な持国天も多聞天も控えている
中央の本尊は173センチ
台に乗っているからさらに大きく見える

本堂と同じ色あせているが
金箔が貼られていた名残も見える

今まで京都や奈良で見てきたものと違う
本物の場所にある観音さまに会いに来れた気がする

1メ-トルも離れていない間近で拝見
小さな声で真言を唱えていると

 どうぞ大きな声で唱えてください
 私も聞かせてもらいますから

老婆に許しを得たようで
観音経を出した

こんな素晴らしい観音さまの前で
一人ゆっくり佇む

予期せぬ贅沢に感無量

有難う御座います