2011年4月25日月曜日


夕方
お気に入りの居場所となった
ドト-ルの2階で
お気に入りの本を読んで
静かな空間を
楽しんでいた

お尻が
椅子の振動を感じた

そこでは
広い空間の
ほぼ満席の人たちは
ほとんど読書している

おもむろに
外に目をやる

木々は揺れているが
風のせいかどうか
わからない

室内に目を戻し
中央の花の揺れを見る

ほとんどの人は
顔を伏せたまま

向こうの壁側に座る
思慮深そうな男性も
静かに顔を上げ
上や外を見ている
そして
目が合った

2.3秒目を合わせ
軽く頷き合う

挨拶もまだ交わしていない
見知らぬ人である

テ-ブルに置かれているコップの水面を見て
はっきり確信が持てた

地震だ

隣のテ-ブルに座る銀髪女性は
大学の教授か関係者か
ゲラ原稿に一生懸命書き込みを入れていた

突然
  揺れてますよね
こちらに目を向けられた

はい揺れてますね 
大きく頷く

この部屋で
声を発したのは
はじめてだった

なんだか
うれしかった

遠くの壁側の男性と
お隣の女性と
突然見えない光で
繋がったように感じた

我々を揺さぶる大きな何かに対して
なすすべもなく
同じ恐怖を共感する仲間として
一瞬のうちに
連帯感が宿る

挨拶さへしない
見知らぬ者たちに
地震
というなにやら大きなものの力で
小さな者同士の絆を
揺り起こそうとされてるのかもしれない

地面と共に
空気中の波動も
揺れ動いてる

ほどなく揺れはおさまった

御蔭様で
少しずつ
繋がれる絆

いつも有難う御座います