まず向かったのが
あるクリニック
医師であり
霊的指導を授けられる
その先生に
これまでも
言葉には言い尽くせぬほど
お世話になった
母の納骨式を前に
ぜひとも
伺いたいことがあった
母は
今どこにいるのか
実は
あの直後
ベッドの傍らに立つ母を
はっきり認識した
金色に輝く母は
まだ状況を飲み込めていない様子で
じっと私を見つめていた
迷う者に声かけしてはならない
そう聞いている
母のために
私のために
必死に我慢した
あとから病室にきた
親戚の方々に
わざと大きな声で
状況を説明したのは
母に聞いてもらいたい
ためでもあった
話しかけられる
貴重なチャンスを
逃してしまったのではないだろうか
まだ迷ってないだろうか
ずっと心を苦しめてきた
胎蔵界に
お連れするように
先生のお言葉に
ストンと腑に落ち
いざ太融寺へ
曼陀羅の前に座ると
ハラハラと
涙滴る
御蔭様で
ふたたび見送る
格別の母
いつも有難う御座います