下北沢にはじめて行った
実におもしろい
駅を降りたとたんはまってしまった
ごちゃごちゃしているが下品ではない
ユニ-クで芸術的な香りがする
歩いている人たちも駅前通りも
入ってみたい店がいくつも並ぶ
『ハムレット』を観にきた
『東京ノーウ"イ・レパートリーシアター』
新しい演劇芸術を創造していく
演出家レオニード・アニシモフによる
新しいハムレット
琵琶と和太鼓の音色
暗闇の中でもの悲しく語られる
亡霊シ-ン
たった26席限定の客席と役者との距離は
0に等しい
マイクは不要だ
役者の息がそのまま伝わる
贅沢な劇場
さっすが下北沢
あのメイゼリフ
生きるべきか死ぬべきか
それが問題だ!
ここでは ! がつかない
小声で淡々と発せられる
以前『ハムレット』を観たのは
近鉄劇場の劇団四季
声を張ったクライマックスをはっきり覚えている
これがリアリズムを追求した
ロシア人演出家によるものか
一瞬拍子抜けしながらも
生身の悩める人間のため息まじりのつぶやきは
共感を覚え
あとから何度も心の中でリフレインさせる
誰しも人生の中で一度ならず
よく似たセリフをつぶやいている
舞台の方が広い
人数も多い
全員がかぶりつきの贅沢な客席は
たった2列
ハムレットがよ~くわかりました
お疲れさまでした
下北沢は実におもしろい
ありがとうございました