たちよりて
天の岩戸をおし開き
仏をたのむ
身こそたのしき
ようやく第二番に進む
逗子駅に降りるのは初めて
古い山門をくぐると
細い長い苔むした石段を見上げる
先は見えない
大きく深呼吸して意を決し
一段一段踏みしめるように登る
この石段を先人も登ったのだ
大和長谷寺を開いた徳道上人が
熊野権現の化身である老翁から
霊洞を教えられ祠を建てたという
また行基が
十一面観音像をそこに安置したのが
開創という
彫り物も立派な
もう白くなった木肌の
風情ある古寺
裏にまわると
たしかに岩窟があった
横に山道があり
登ると
眼下に相模湾が見える
日曜日だというのに
このあいだ
参拝者の一人にも会わなかった
御陰様で
降りて人影に
緊張緩む
いつも有難う御座います